ロシアの教育システム2(男子にとっては運命の分かれ道、大学受験)

今日はロシアの大学受験について話そうと思います。

ロシアにも大学受験という概念はあります。

「大学への入学準備」と言われております。

日本のような塾は無く、多くの人は家庭教師が主流です。

予備校はありますが、予備校では知識ではなく、試験問題の解き方しか教えないと思っている人が多いです。

実際に、予備校では問題の解答方法に重点を置いているので、その科目で分からない単元などがある場合、家庭教師に教わります。

一般的に大学の受験勉強は10年生から始まります。

9年生の時は中学校卒業試験があるので、受験勉強を始められるのは試験の後になります。

高校受験をする学生は高校の内部試験もあるので、大学までの3年間は勉強漬けの毎日です。

 

ロシア人が大学の受験勉強を頑張るのはモスクワ大学のような偏差値の高い大学へ行くためだけではありません。

ロシアの大学には学費免除制度があります。

その学部に入学する際、ロシアの共通テストであるЕГЭの点数と内部試験の点数を合わせて、その学部に出願した人の上位20人(学部や大学によって違います。)は学費が免除されます。

なので、大学に進学するのが金銭的に難しい人は、大学のレベルを一つ下げて、上位に入るようにします。

 

ロシアの殆どの男子学生は浪人できません。

ロシアの成人年齢は18歳で、高校卒業後、大学や専門学校に在籍していない男性は徴兵されます。兵役期間は1年です。

なので、それから逃れるにはロシアの男子学生は絶対に進学しなければならないのです。

ロシアの教育システム1

今日はロシアの教育システムを紹介したいと思います。

ロシアの義務教育は11年です。

1年生から4年生までは小学生

5年生から9年生までは中学生

10年生から11年生までは高校生です。

 

そして、学校は3つのタイプに別れています。

一番多いのは1年生から11年生生までの小中高一貫校です。入学試験なども無く、クラスのメンバーも転入や転校以外では変わりません。

 

2つ目のタイプはлицей (リツェイ)と呼ばれる高校です。主に10年生と11年生が学びます。(7年生からのも少しだけあります)

商業高校や、数学高校など1つの学問を他の学校より専門的に学びます。なので、文系高校や理系高校、文理両方あっても数学クラス、生物クラス商業クラスに分かれています。

そこに入学するには、入学試験を受けなくてはなりません。

中にはОГЕ と呼ばれる中学卒業試験の結果を見たり、入学試験の後面接をする高校もあります。

 

3つ目はКОЛЕДЖ(カレッジ) と呼ばれる高専や専門学校もあります。中学校(9年生)を卒業した後入学できます。看護師やプログラマー、芸術系など色々あります。もし、工学系でしたら、卒業後大学3年生に編入試験を受けてなれます。

 

 

 

ロシア人は笑わないのか

ロシアの来る前ロシア人はあまり笑わないと聞いた事がありました。

結論から言うと、それは間違っていません。

ですが、私たちにとっての"笑い"と彼らにとっての"笑いは違います。

まず、ロシアでは作り笑いという概念があまりありません。スーパーなどや普通のレストランでも無表情での接客です。

 

"Смех без причины, признак дурачины " - 理由のない笑いは馬鹿の証だ。

 

と言うことわざがあるくらいです。

ですが、一流ホテルやレストランになると、状況は変わります。そこでは、日本と同じように笑顔で接客を行います。後、できるビジネスマンなども、自分にプラスになる取り引き相手とは感じの良い微笑みを浮かべたりするので、ロシア人は愛想良く接する相手を選んでると感じました。

 

では、本当に楽しい時や嬉しい時はどうでしょう。

その時のリアクションは人と年齢によります。

声を上げて笑ったり、笑ってる時口が開いてる子供も結構います。

大人の場合は、例えばプレゼントを貰って嬉しい時は笑顔で「ありがと!すごく嬉しい!」など言葉で伝えたりします(特に女性に多い気がします)

ですが、静かに喜ぶタイプの人でしたら、少し分かりにくいかもしれません。

私のピアノの先生はそのタイプの人で、嬉しい時は目に見える変化は口角が少し上がるだけだったので、慣れるまでは全然表情が変化しない人だと思っていました。

 

ロシア人の笑顔は外からは分かりにくいだけで、慣れるとその人が笑顔の時気付くようになります。

 

モスクワの中学校一日目

"自己紹介"でも書いた通り、中学校と高校はモスクワの学校に通いました。

なので、今日はロシアの学校での初日の事を話そうと思います。

 

ロシアは小中高一貫校が殆どで、私も小中高一貫校の中等部に通うことになりました。

なので、私は新入生ではなく、転入生という立場でした。

ロシアではクラス替えなど無く、1年生から11年生(ロシアは小中高全部合わせて11年です)まで転校などしない限り同じメンバーと過ごします。

転入生も私とあと2人しかいなく、外国人は私だけだったので、初日は手が震えるほど緊張しました。

その頃、私のロシア語は簡単な日常会話ができるだけのレベルだったので、すごくびくびくしてました。

まずは小一時間ほど学校裏で校長先生が何か話していました。

そして、11年生が新一年生を肩に乗せて、その子が手に持ったベルを鳴らしました。

それがロシアの新学期の始まりの合図です。

その後、一年生から順番に校舎に入ります。

5年生から11年生になるまで担任を勤める先生の自己紹介も終わり、転入生の自己紹介の時間になりました。

名前と前住んでいた街を言ってくださいと言われ、私は自己紹介しました。

それが終わった後、一番後ろの空いている席に座るよう言われて、授業が始まりました。

休み時間にクラスメイトに囲まれて色々訊かれましたが、その時は自分のロシア語のレベルが低く、速いと聞き取れなかった事や、少し怖かったこともあり(今までは大人数に囲まれる経験などなかったので)あまりちゃんと答えられませんでした。

クラスで一番明るいリーダー的な子にnice to meet you と言われ、手を差し出されたので、私も彼と同じ言葉を言い握手しました。(彼はイギリス人とのハーフで、そう自己紹介されました。半分は彼もロシア人から見たら、外国人だったので親近感がありました)

結構大変な一日で、凄く緊張していたので、これくらいしか覚えてません。

 

PS: ロシアでは新学期は9月1日からです。その日、担任の先生に花束を渡します。(一応、これは絶対渡さなけばならいと言うわけではないのですが、これは保護者から"うちの子をよろしく"みたいな意味合いを持っているので、渡さないのは、今後の先生との関係性に影響するかもしれません。)

自己紹介

はじめまして。

私は2014年から2021年まで親の仕事の都合でモスクワに住んでいました。

中学校と高校は現地の学校に通ってました。

モスクワでの生活の事や、ロシアの学校の事などを書こうと思っています。

よろしくお願いします。